モラハラで「妻子に去られた夫」たちが集い語る事 「モラハラDV加害者」は本当に変われるのか?(後編)

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(画像:『99%離婚 モラハラ夫は変わるのか』より)

――参加者はどんな方が多いでしょう。女性もいますか?

女性が25%くらい、男性が75%くらいです。年齢層のボリュームゾーンは30~40代ですが、下は10代から上は70代まで、幅広く参加されています。

参加者のタイプも多いですが、大きく分けると2種類です。ひとつは「ケアの放棄(欠如)」というタイプで、「話が全然通じない」「相手が寝込んでいても心配する素振りを見せない」「約束したことをすごく簡単に破ってしまう」といったもの。もうひとつは、いわゆる「モラハラDV」みたいなタイプです。経済的DVなどもあります。

――皆さん、どこでGADHAを知るんでしょうか。

最初の頃は、「パートナーに言われて来ました」という被害者経由の方が多かったですが、いまは「モラハラ」「加害者」などで検索するとGADHAが出てくるようになったので、別居や離婚に直面した人が自力でたどり着くケースが増えています。

「相互にケアし合う」ができれば内面的にも変われる

――皆さん、本当に変われるんでしょうか?

表面的な言動というレベルでは、絶対に「変われる」と思います。内面的なレベルでの変化という意味でも、僕は「変われる」と思いますが、若干時間がかかるのは間違いないと思います。先に現象の変化があってから、思考の枠組みの変化が起きるので。

たとえば仕事でも、部下に仕事を任せたことがない人は、部下に仕事を任せられないと思っていますよね。でも何かやむを得ない状況で部下に任せてうまくいったら、「あ、部下に任せられるんだ」と思う。そんなふうに言動が変わって、結果が自分にとって望ましかったとき、その望ましさを支えるような思考の枠組みを獲得すると思うんです。

(画像:『99%離婚 モラハラ夫は変わるのか』より)
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