遊んでわかった「FF16」大刷新に見えて安定の中身 ただの大作ではなく、大きな使命を背負う一作

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そもそも『FF16』は、普通にクリアする場合はほとんどストーリーを追うだけのゲームに近い。やりこみ要素としてアクション要素があるといった程度で、それこそ「誰でもクリアできるようなゲーム」にしようという考えが根底にある。

ストーリーも大人向けの雰囲気を漂わせているが、実態としては旧来のRPGとそこまで大きく変化していない。確かにダークな要素はあるにはあるのだが、そこまで踏み込んでおらず、ストーリーそのものもわかりやすさや雰囲気を最重視している。

あくまで筆者の推測だが、『FF16』は単純にテレビゲームの1つの作品を制作しただけではなく、PS5を牽引するといった目的もかなり強く存在するのではないか。

「FF16」はPS5専売タイトル

PS5は半導体不足や転売騒動に巻き込まれたこともあり、とくに日本ではかなり初動が出遅れていた。一方の現在は増産されてだいぶ買いやすくなっており、改めて普及のチャンスが到来しているわけだ。

『FF16』は初心者でも遊べる作りになっている(画像は『ファイナルファンタジーXVI』公式サイトより)

現在の『FF16』はPS5専売タイトルで、ライバルとなるXboxでは発売されない(かなり強力な時限独占になっており、PC版に関しては時期未定だが前向きに検討されているとのこと)。「ファイナルファンタジー」シリーズは30~40代あたりに多くの潜在的ファンがいるゲームなわけで、その最新作が出たからこそPS5を本体ごと買う人もいることだろう。

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