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ヨーカ堂祖業撤退でもメーカーが驚かないわけ アパレルメーカーは「織り込み済み」と冷静

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イトーヨーカ堂の苦渋の決断も、メーカーに驚きはない。

ヨーカ堂の衣料品売り場
「セブンプレミアム」の衣料品。今後、肌着以外は撤退する予定だ

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「遅かれ早かれいつかは起きることだろうと思っていた。だから大きな驚きはない」

3月9日、イトーヨーカ堂がアパレル事業から撤退するというニュースを聞いた大手アパレルメーカーの幹部は、そう語った。

ヨーカ堂は2026年2月期までに、自社の紳士・婦人・子供服から撤退し、肌着と衣料品テナントのみとする方針だ。

完全撤退ではないとはいえ、「祖業」のアパレルから撤退するという知らせは、世間に驚きをもって受け止められた。その反応を受けてか、セブン&アイ・ホールディングスの担当者は、「ヨーカ堂から衣料品売り場が完全になくなるわけではない」と強調した。

24年春夏以降の計画は白紙の状態

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