2023年から日本株は「黄金の3年間」になる可能性 逆風の寅年のあとの「卯年・辰年・巳年」に期待

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また、最新のIMF(国際通貨基金)における世界経済の成長率見通しも似通っている。2022年から2023年で見ると、世界経済は3.2%から2.7%に減速予想。各国もアメリカが1.6%から1.0%、ドイツは1.5%から-0.3%、フランスも2.5%から0.7%だ。ここでも日本は1.7%から1.6%とわずかな低下にとどまっており、やはり2023年は胸を張るほどでないにせよ、4カ国中ではやはり一番だ。

お金(投資・投機資金)は相対的に有利なところに流れるものだ。すでに新興国の代表格であるインドのSENSEX30指数は12月1日に史上最高値をつけた。足元では中国のゼロコロナ政策の緩和などで香港市場などが大きく戻しているとはいうものの、不透明感がなお消えない中国よりも、世界の資金はインドに向かっており、こうした資金が日本にも来ても決しておかしくない。

「黄金の3年」を期待する兜町

さて、東京の日本橋・兜町では新年相場を語るときには、よく十二支を使う。2023年はうさぎ(卯)年だ。

十二支と相場の関係は、子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(う)跳ねる、辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)は笑い、亥(い)固まる、となる。

2020年からのここまでの約3年で見ると、子年に繁栄したのは新型コロナウイルスだったのかもしれない。だが、実は日経平均もコロナショックでつけた安値1万6552円からの上昇を考えると、繁栄したといえなくもない。

昨年の2021年の丑年は、3万円台からつまずきながらも、一時は再び3万円を回復した。しかし、2022年の寅は、ロシアのウクライナ侵攻もあり、暴走した年として記憶されようとしている。

兜町では、これからやってくる3年、卯年・辰年・巳年が、相場格言どおり、「卯跳ね、辰巳天井」の「黄金の3年」になると期待している。「天井」とは、言い換えると高値をつける(上昇する)ことを意味する。高い水準が辰・巳と2年間続くのだ。

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