「朝から機嫌がいい人」が毎朝2分間だけやること 必要なのは紙とペンだけだから試してみたら?

拡大
縮小

『サイエンス』誌に掲載された神経科学者ステファニー・ブラッセンと同僚たちによる興味深い研究は、思いを解放することでどれほど心が癒やされるかを裏づけている。「怒って振り返るな!:幸福な老いと不幸な老いにおける、逃したチャンスへの反応」というタイトルの彼らの研究は示している。年を重ねるごとに後悔を減らしていけば、満足感と幸福感が高まる、と。

また、この研究によると、後悔を手放さずにずっと握りしめていると、将来さらに攻撃的で危険な行動に走りやすくなるという。だから、誰よりも健康で幸せな人たちは、自分が抱えている後悔の念に気づいたら、進んで手放すことを選んでいる。

3つの文章を完結させるだけ

では、ここで僕の「2分間の朝の習慣」を紹介しよう。

毎朝、僕はカードか日記帳を手に取り、次の3つの文章を完結させる。

私は……を手放します。
私は……に感謝します。
私は……に集中します。

たとえば最近なら、こんなことを書いた。

私は……ティム・フェリス〔アメリカの起業家・作家・ポッドキャスター〕と自分を比較することを手放します。

私は……玄関の外の濡れ落ち葉のにおいに感謝します。

私は……本の次の章を編集することに集中します。

これだけ。たった2分しかかからないのに、僕の人生に起こった変化ときたら、迅速かつ驚くべきものだった。3つの簡単な文章を完結させることが、「すばらしい朝を過ごす」助けになり、ひいては「すばらしい1日を過ごす」力になったのだ。 

どんな人だって、起きている時間は1日約1000分だ。それでおしまい。そのうちの2分を使って、残りの998分をなるべくよいものにする価値は大いにある。これは自分のレベルアップに使える、驚くべき方法だ。

小さな心配事を紙切れに打ち明けるたびに、心配事が消えていく。

僕のお腹には、2キロほどのぜい肉がついている。

僕は、うちの子が来年、どの学校に入るのかを心配している。

僕はきのう、大事なメールでまずいことを言ってしまった、と感じている。

次ページ書くことで心配事を客観視できる
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT