貯金できない人は「クレカの使い方」を知らない キャッシュレス決済はポイント以外にも長所が

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例えば、10万円の0.002%はたったの2円。これに対して10万円の15% は、1万5000円です。1万5000円あれば、何か別の買い物ができます。いかにリボ払いや分割払いの手数料が高いかわかりましたよね。実際にはクレジットカードの手数料は残高に対して日割りで計算して毎月かかります。

改めて、リボ払いと分割払いの仕組みをおさらいしておきましょう。

分割払いは、1回の買い物代金を6回で払うなどと回数を決めて払います。6回払いなら、買い物代金の6分の1と手数料を毎月払って6回目で払い終わります。

手数料は、例えば残高が10万円で手数料率が15%、1か月ごとの締め日の時点で買い物(または前回の支払い)から30日たっているなら、10万円×15%×365日分の30日で計算します。2回しか払っていないのに、次の買い物をして、やはり6回の分割払いにすると、最初の買い物と次の買い物の分割払いが重なり、合計した金額を払います。

分割払いは、複数を並行すると、毎月の返済額が高くなり大変です。ただし回数を決めているので、いつ支払いが終わるかはわかります。

リボ払いは「無理のない返済」ゆえ大変になる

一方、リボ払いは、最初の買い物の後、2回目、3回目の買い物をしても、毎月の支払いは1万円などの一定金額ですみます。

手数料の計算方法は分割払いと同じです。毎月の返済は、無理のない金額に抑えられるのですが、その分、返済期間が長くなります。返済期間が長くなれば、同じ手数料率なら支払う手数料も多くなります。

また、限度額の範囲なら何回でも買い物ができるので、いつまでも返済が終わらない金利の高い借金を常に抱えているのと同じ状態になります。これがリボ払いの怖いところです。

支払い方法は、買い物の際に選択しますが、1回払いなど他の支払い方法を選んでいても、「あとからリボ」や「あとから分割払い」のサービスを使えば変更できるので、銀行口座の残高が足りないときに利用したことがある人もいるかもしれません。とりあえず急場をしのぐことはできますが、根本的な解決にはなりません。

高い手数料を払わないためには、必ず手持ちのお金(銀行口座の残高)を把握し、その範囲内で1回払いを鉄則に。リボ払い専用のクレジットカードも発行されています。普通のクレジットカードだと思ってうっかり申し込まないように。

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