日経平均1万8797円、連日で高値更新 1万9000円達成なら、いったん調整も?

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 2月27日、東京株式市場で日経平均は小幅続伸。取引時間中には1万8800円台半ばまで上値を伸ばしたが、次第に上げ幅を縮小。都内で1月撮影(2015年 ロイター/Issei Kato)

[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅続伸。取引時間中には1万8800円台半ばまで上値を伸ばしたが、次第に上げ幅を縮小。短期的な過熱感や週末要因などを背景に利益確定売りが出やすく、下げに転じる場面もあった。もっとも根強い先高観や良好な需給環境を支えに底堅さは維持した。東証1部の売買代金は2月12日以来、約2週間ぶりに3兆円を超え活況だった。

前日の米国株がまちまちとなるなか、東京市場の好地合いは継続し、序盤はしっかりとした値動きだった。ドル/円<JPY=EBS>が119円台前半と円安方向に振れたことも支援材料となり、ハイテク株の一角が堅調に推移した。日経平均は連日で昨年来高値を更新し、2000年4月以来、14年10カ月ぶりの高値水準を維持した。

後場中ごろには下げに転じ、一時71円安となる場面があった。テクニカル指標での過熱感が意識されているほか、週末・月末要因からポジション調整売りなどが出やすいという。もっとも「国内には需給、ファンダメンタルズで大きく売り込まれる要素は乏しい」(国内証券)といい、引けにかけ下げ渋った。

SBI証券シニアマーケットアナリストの藤本誠之氏は「急ピッチの上昇過程で買えていない投資家が多く、下がればすぐに買いが入る。日銀や公的年金による買いも引き続き下支え要因」との見方を示す一方、「日経平均1万9000円にタッチすれば達成感などからいったん調整に入る」とみていた。

個別銘柄では、ヤマハ発動機<7272.T>が昨年来高値を更新。一部報道で同社が2019年をメドに欧州で四輪車事業を始めると伝わり、材料視された。同社向け部品加工を手掛けるエンシュウ<6218.T>にも思惑買いが広がり、大幅高となった。

半面、東京エレクトロン<8035.T>が続落。26日、米半導体製造装置大手アプライドマテリアルズとの経営統合期日を6月30日に延期すると発表したことが嫌気された。きょうで取引が終了するスカイマーク<9204.T>の終値は前日比12円安の14円だった。

東証1部騰落数は、値上がり699銘柄に対し、値下がりが1079銘柄、変わらずが82銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      18797.94 +12.15

寄り付き    18844.28

安値/高値   18714.64─18865.39

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1523.85 +2.17

寄り付き     1526.97

安値/高値    1517.56─1529.2

 

東証出来高(万株) 272046

東証売買代金(億円)30069.82

 

 

(杉山容俊)

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