中古マンション、「価格上昇」100駅ランキング 首都圏1位は横浜元町、近畿・名古屋はどこ?
また、47位の常磐線・北千住駅のように、大手マンション業者が大規模開発を集中的に進めた結果、分譲時よりも10%以上高い価格で売れた場所もある。
一方、近畿圏は上位7位までを「京都勢」が独占。これは「首都圏とともに、京都が外国人投資家のニーズの受け皿になっている」(同)からだ。外国人だけでなく、首都圏の富裕層も、首都圏よりは相対的に安いことからやはり物色しているようだ。
また愛知県(名古屋圏)は上位30位までをピックアップしたが、4位のJR中央本線千種駅より下位の駅は、すべて売却時である2004年の分譲価格を下回ったことになる。これは首都圏よりもマーケットの裾野が狭いということに加え、戸建て志向が強いため、「分譲マンションは戸建てに住むまでの仮の住まい」という位置づけも影響を与えていると見られる。
最後に、これらの表を参考にしながら、仮に首都圏で2014年~2015年に新規の分譲マンションを購入し、10年後の2024~2025年に中古マンションとして売却した時にどうなるかを予想してみよう。約10年後は2020年の東京五輪も終了し、さらに人口減少が一段と深刻化することが予想される。首都圏は2004年→2014年で比較すると上昇した駅が多かったが、2014年→2024年で見れば、価格が下落する駅も多く出てきそうだ。
一方で、ランキング上位の顔ぶれを見るとわかるとおり、超都心部の需要は根強く、価格が下がりにくいことが予想される。また、83位にランクインしている小田急電鉄小田原線の小田急相模原などは、近くにリニア中央新幹線の駅が予定されていることもあり、今後有望と言えそうだ。さらに超都心では渋谷に加え、JR田町~品川間に新駅が今後できることから、この区間周辺のマンションも人気を集めそうだ。