「大木優紀・元アナ」40歳でベンチャー転職の決断 周囲は驚いた一方で、「不安はなかった」と言う

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大木優紀さん
(写真:Woman type)

最初は社内の会議で使われている言葉の意味がわからず、『Slack』や『Notion』のようなツールを使ったのも初めて。みんなにとって3分で済む作業が、私にとっては1時間かかってしまう……。見かねたインターン生が、やり方を教えてくれたこともありました。

今では笑い話ですけど、最初はかなり焦ったんですよ。この年齢で新しく挑戦したことなので、成長の角度を急角度にしないと周りのレベルに追いつけない。

では、私が最初のカオスの時期をどう乗り越えたのか。その秘訣が1つあるとするならば、周囲に「わかりません、教えてください!」と助けを求め続けたことだと思います。

もし、この転職が前職のスキルや経験を生かしたものだったら、プライドが邪魔をしていたかもしれません。でも私は前職のキャリアとはまったく関係のない転職をしたので、ためらうことなく助けを求められたのだと思います。

こういう話をすると、毎日ただただつらかったんだろうなと思われてしまうかもしれませんが、そんなことはないですよ。知らなかったことを知れるのは、本来とても楽しいことです。それを実感できる機会は、これまでに数え切れないくらいありました。

例えば、SNSマーケティングについて社内のメンバーから教わったときは、SNSの仕組みがどうなっていて、それが今の社会でどんな役割を果たしているのかを初めて理解することができました。

仕事を通じて社会全体の仕組みを学べると、私自身の好奇心が仕事によって満たされているのを感じますね。

こうして知識を身に付けていくうちに濃い霧がようやく晴れて、自分のやるべきことや努力の方向性が見えてきました。

新卒のような刺激的な日々

令和トラベルに転職してからの日々は、まさに「2つ目の人生」。それをスタートできて本当によかったと感じています。

今はワクワクとやる気に満ちていて、新卒の頃に戻れたような感覚なんです。この年齢で新卒の気持ちを味わえるなんて、本当に幸せなこと。

次ページ積み重ねてきた、社会人としてのベーススキルがあった
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