元なでしこ岩清水梓さん「出産=引退」を変えたい ママプロWEリーガーが語った「使命」とは

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そんな彼女は今、2歳になるわが子を育てながら活躍を続ける日本初の「ママプロWEリーガー」となった。

結婚、出産を前に引退する女性アスリートが多い中で、彼女はなぜ今の生き方を選び、かなえることができたのだろうか。

「結婚したら引退するもの」だと思い込んでいた

これまで日本の女子サッカー界では、30歳前後で引退する人が多かった。

岩清水さんも20代前半の頃は、子育てをしながらアスリートを続ける自分の姿を思い描けなかったという。

©TOKYO VERDY

「20代の頃に一緒にプレーしていた先輩方は、引退されてから結婚・出産するという感じで、出産して戻ってきたのは私が知る限りたった1人でした。

だから、私も結婚したら引退するのかなってなんとなく考えていたんですよ。

今思えば、狭い世界にいて『それが当然』と思い込まされていただけなんでしょうけど。

ただ、当時もアメリカ代表にはママさん選手が何人かいて、お子さんが練習や試合を見に来ていることがありました。それを見て、すてきな光景だなとは思っていたんですよね」

30歳を過ぎて自分の選手生命について真剣に考え始めた頃、「子どもや家族を持ちたい」という気持ちも大きくなっていった。

次ページチームが優勝した時期、引退に気持ちが傾きかけていた
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