「ムーヴ キャンバス」6年ぶり全面改良の超進化 2つの内外装に待望のターボ搭載で抜け目ナシ

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現代のクルマに欠かせない予防安全機能として、ダイハツは「スマートアシスト」と名のつくシステムを採用するが、新型ムーヴ キャンバスでは最新のステレオカメラを搭載することで、衝突警報機能や衝突回避支援ブレーキ機能に夜間歩行者検知と追従二輪車検知を追加。検知距離、対応速度の向上を行っている。

また、全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)とLKC(レーンキープコントロール)も設定。それにともなって、ベースグレードを除いてパーキングブレーキは電動式となった。

電動パーキングブレーキのスイッチ(写真:ダイハツ工業)

さらにBSM(ブラインドスポットモニター)や「プラスサポート(急アクセル時加速抑制)システム」も採用される。このプラスサポートは、専用の電子カードキーでドアを解錠した場合、急アクセル時の加速を抑制する機能が作動し、アクセルの踏みすぎや踏み間違いを警報と表示で教えてくれるというもの。運転初心者や高齢者が運転する場合に有効なシステムだ。

ダイハツコネクトには、スマートアシストの作動回数を過去7日分表示し、安全運転を促進する「スマアシレポート」、ドアロックやハザードランプ消灯忘れ等をスマートフォンに通知する「うっかりアシスト」、さらにメンテナンス時期やリコールをスマホに通知する機能も追加された。

気になる納期遅延の影響

価格は「ストライプスX 2WD」の149万6000円から、「セオリーGターボ 4WD」の191万9500円まで。装備や仕様を考慮すると「タント」「タントカスタム」と同等だといえる。

タントカスタム「カスタムRS“スタイルセレクション”2WD」は190万3000円(写真:ダイハツ工業)

最大のライバルは、昨年9月に登場したスズキ「ワゴンRスマイル」だが、ダイハツは現行ムーヴ キャンバスやムーヴ ラテ、ムーヴ コンテからの代替えも見込んでいるはず。そうなったとき、現行モデルにもワゴンRスマイルにも設定のないターボエンジン搭載モデルの存在は、大きな武器となるに違いない。

電動化パワートレインは搭載されないが、価格にシビアな軽自動車市場では、「自然吸気 or ターボ」という従来からのラインナップのほうが受け入れられやすいだろう。

あとは、半導体不足をはじめとした各種要因による“納期遅延”の影響がどれぐらいの影響を及ぼすか。待望のフルモデルチェンジだとしても、「納期未定」では購入を戸惑ってしまうというものだ。

木谷 宗義 自動車編集者

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きたに むねよし / Muneyoshi Kitani

1981年、神奈川県生まれ。大学卒業後、専門学校で編集を学び、2006年よりフリーランスの編集者/ライターとしてキャリアをスタート。取材・執筆、編集、ディレクション業務のほか、当初よりメディア運営に携わる。現在は自動車編集者として、初心者向けからマニア向けまで幅広く自動車コンテンツの制作やプロデュースを行う。type-e.inc代表取締役。

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