就活生が体験した「好印象な面接」と「残念な面接」 採用する側も問われる「社会人としての適性」

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人事担当者に対するアンケートでは、学生のマナーを問題視する声がよくある。例えば、遅刻する学生や目を合わせない学生に対する評価は低い。オンライン面接ではカンペを見る学生は嫌われている。しかし、反対にマナー違反の担当者もいる。

「ずっと下を向いて目が合わない」

「遅れて来る」

「カンペを読みながら、一問一答のように一方的に質問してくる」

社会人としての適性に欠ける人物もいる。小中学校の生徒なら仕方がないが、「あくび」「横を向く」「ボールペン鳴らし」などは大人の行動とは言えない。

「私が話している間にあくびしたり、横を向いたりして聞いてくれているかわからなかった」

「頬づえをついたり、ボールペンをカチカチしたりしていた」

会話は言葉だけではなく、表情のキャッチボールで成立する。無表情だとキャッチボールが成立しない。

「笑顔が大切だと言っている企業なのにみじんも笑ってくれない」

「真顔が多い」

マスク着用が障害に

また、マスク着用も会話を難しくし、意思疎通を阻害している。複数の面接担当者がいるとしても、アクリル板を設置すればマスクは不要ではないかと思う。

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「マスクをしており、表情が読めない。相手方のネット環境が悪く、しかも言い出しづらい雰囲気」

「マスク着用で質問が聞き取りにくい」

以上、学生から見た「印象のよかった面接」と「印象が悪かった面接」と紹介してきた。今回の調査では851人が回答しているが、好印象コメントは421人、悪印象コメントは309人と好印象コメントのほうが多い。また、「印象の悪い面接はなかった」とコメントした学生もいる。

2010年代半ばまでと比べ、面接担当者のレベルは上がってきているように感じる。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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