スカイマーク、"主役不在会見"の一部始終

「西久保氏だけでなく、全取締役の責任だ」

記者会見で頭を下げる井手隆司会長(左)と有森正和社長(撮影:梅谷秀司)
国内航空第3位のスカイマークは、経営不振により1月28日午後10時に民事再生手続き開始の申し立てを行い、東京地裁に受理された。同日開催の取締役会において、西久保愼一社長は辞任。同社は翌1月29日の午前11時から羽田本社で記者会見を開催し、会社側からは新任の井手隆司会長と、有森正和社長が出席した。
スカイマークは2012年6月からエアバス「A330」型機合計10機のリースを受けて利用してきたが、2014年1月頃から始まった急激な円安の進行により、ドル建てリース料の支払い額が膨らみ、大きな負担となった。また、LCC(格安航空会社)との競争の激化、燃料費の高止まりなどの複合要因も重なり、業績が急悪化した。
さらに2011年2月には、欧州エアバスと計6機の「A380」型機の購入契約を締結したが、代金支払いをめぐって交渉が難航。2014年7月に契約の解除及び7億ドル(約830億円)の解約違約金の支払いを求める通知を受けた。
スカイマークの持つ現預金は、2014年9月末時点で45億円まで枯渇した。この状態でさらに違約金の支払いが発生すれば、自主再建は困難になると経営陣は判断。資金支援を受けるため、今回の民事再生手続きをするに至ったという。なお、申し立て時点の負債総額は、710億0880万円となっている(エアバスから求められている解約違約金は未確定のため含まず)。
会見での報道陣とのやり取りは以下の通り。なお井手氏と有森氏がランダムに回答したため、回答者名を記していない。

円安でリース料が支払い切れなかった

――民事再生に至った最大の要因は?

「A330」のリース契約を結んだことだ。当時(2012年6月)の為替レートは1ドル=80円前後。2012年3月期の営業利益率は20%近くに達するなど業績も好調で、リース料の支払いに問題はないと考えた。しかし、その後、1ドル=120円台まで円安が進み、リース料の支払いが単純計算で1.5倍になった。契約を結んだ当時は正しい経営判断だと思っていたが、ここまで為替が急変動するとは読み切れなかった。

――支援はどこから受け入れるのか。大手航空会社の傘下に入る可能性はあるか。

日本の独立系プライベート・エクイティ投資会社であるインテグラル(代表取締役:佐山展生氏、山本礼二郎氏)に支援を受けることにした。ただ、当社だけの意向で決められることではなく、今後の再建計画の中で多くの関係者と相談しながら詳細を詰めることになる。現時点で航空会社はどこも当社の支援に手を挙げていない。当社としては大手のANAホールディングス、日本航空(JAL)のどちらにも属さない第3極の立場を維持したいと考えている。

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