アマゾンの「ビデオ戦略」にライバルが戸惑うわけ 月500円と破格の料金、他社とは違う事業モデル

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6
拡大
縮小

他の追随を許さない有料サービスの"異端児"。そのビジネスモデルに迫った。

動画配信サービスの中で、異質の存在感を放つプライム・ビデオ。2022年3月に行われた会見では、ドラマやバラエティーなどオリジナル作品の製作が発表された(写真:prime video)

特集「動画配信サバイバル」の他の記事を読む

「日本の動画配信サービスの中で、1社だけ“違う戦い”をしている」

外資系の大手に国内独立系の中堅、テレビ局系などが入り乱れる有料動画配信サービス。あるサービスの関係者が戸惑い混じりに語るのが、アメリカのアマゾンによって運営されるPrime Video(プライム・ビデオ)だ。

調査会社GEM Partnersの調べによれば、プライム・ビデオの日本市場におけるシェアは12%。800万~900万人近い会員を抱えていることになり、ネットフリックスを上回る国内最大の会員規模とみられる。

特殊性の源泉はサービス設計

見放題で視聴できる動画数は1万本を優に超え、2022年にアカデミー賞の3部門にノミネートされた映画『愛すべき夫妻の秘密』やリアリティショーの「バチェラーシリーズ」など、数多くのオリジナル作品も製作している。

2022年3月には、1986年から1989年までTBSで制作され、日本のみならず世界150以上の国・地域で放送されるなど人気を博したバラエティー番組『風雲!たけし城』を復活させると発表。ラインナップの拡充に余念がない。

一見、動画配信サービスの王道をゆくアマゾン。“違う戦い”とは、どういうことなのか。

次ページ「解約率が極めて低い」
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内