なぜユニクロは批判されても売れ続けるのか

アパレル業界を知り尽くした男が見た真実

写真は2011年9月(撮影:今井 康一)

すっかり正月気分も抜けて1月も半ばに差し掛かってきましたが、やっぱり冬の朝は寒い。しかし、ここ数年、冬の通勤風景に変化を感じているのは筆者だけではないはず。

「着ぶくれ」時代よりも暖かい

そう、ほんの数年前、電車の中はモコモコの着ぶくれラッシュ。大汗かいて、ドアから外に出されるたびにサウナにいるような錯覚を味わっていませんでしたか。それが今ではなぜなのか、皆さん薄着。でも着ぶくれ時代よりも健康的に暖かい。そのカラクリは「ユニクロ」をきっかけにしたファッションアパレル業界の製品開発努力に他なりません。

今年の正月の初詣。老若男女を問わず、あの一目で分かりやすい「ウルトラライトダウンジャケット」をあちこちで着ているシーンを見かけました。あなたのワイシャツのインナーウェアは、ユニクロの「ヒートテック」ではありませんか?今季は従来のヒートテックの1.5倍暖かい「極暖ヒートテック」も発売になりました。

ここまで読んでいただくと、筆者がユニクロあるいは同社を運営するファーストリテイリングの関係者のように思われるかもしれませんが、関係者どころか特別な利害関係も何も存在しない一消費者でしかありません。

それどころか、昨年サラリーマンを卒業するまでは、ある部分ではファーストリテイリンググループ企業とお客様を奪い合う婦人服専門チェーン店(約400店舗展開)で32年間もファッション産業に関わってきました。それゆえ常にユニクロの動向は注視してきました。

1984年、広島市内にユニクロ1号店がオープン。それからわずか30年あまり。2014年末時点でみると、ユニクロブランドだけで国内852店、海外695店と合計で1547店までネットワークを広げました。ユニクロ以外でもグループ企業の店舗は1319店あり、グループ全社合計だと2866店にも及びます。

単純に計算すると1年当たり100店弱が新設されたことになります。4日に1店のペースになります。長年にわたりファッショアパレル業界にいた筆者の経験値では不可能に近いことを実行し続けています。

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