日立造船、株価急騰した「全固体電池」への不安 造船事業を分離、社名変更も焦眉の急に

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次世代バッテリーとして期待される全固体電池の開発期待から、日立造船の株価が急騰した。日立グループでもなく、造船業も営んでいない不思議な社名を持つ同社の実力とは。

造船業をやめた日立造船だが、今でも水門扉などを製造している(記者撮影)

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2021年3月4日。日立造船の株価が一時、前日終値比で150円高となる920円をつけ、ストップ高となった。

投資家が材料視したのは、前日に東京ビッグサイトで開催されたバッテリー関連の展示会に出展した次世代バッテリーだった。

「全固体電池、容量7倍 日立造船が世界最大級」

4日付新聞の朝刊でこう報じられ、株価が沸騰したのだ。日立造船の従来品の7倍の容量を持つ全固体電池を開発し、記事では「2025年をメドに容量を数倍に増やす目標」とも記された。

日立グループでも、造船業でもない

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