モスが「引退後アスリート」の支援に光を当てた訳 モスバーガーの加盟店オーナーとして育成したい

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アスリートのキャリア支援などを行うHERO MAKERS.社長の高森勇旗さんの協力も経た。高森さんは2007年から2012年までNPB(日本プロ野球)横浜ベイスターズ(現DeNA)でプレーした元プロ野球選手。引退後の2016年に起業し、会社を経営している。

これまでの経緯を整理すると、取締役の太田さんが起案し、笠井さんが本部長を務める経営企画本部と営業本部が担当、太田さんとも旧知の高森さんの会社が協力──という図式だ。

現在「モスバーガー」の国内店舗数は「1254店」(加盟店1213店、直営店41店。2022年2月末現在)。内訳のうち、関連会社が運営する店が約200店あるので、8割以上が純粋な加盟店だ。モスバーガーの成長は、全国各地の加盟店が支えてきた。

特典も設け、独立までのハードルを低くした

「候補者はHERO MAKERS.からの紹介のほか、一般からも公募します。ただし、厳しい状況に身を置いた『プロ契約』経験者を求めています。独立・開業を前提に契約社員として入社いただき、最短1年をメドに加盟店オーナーとしてのノウハウをお伝えします」

営業企画部 営業サポートグループリーダーの齊藤雅久さん(写真:モスフードサービス)

プロジェクトの実務を担う齊藤雅久さん(営業企画部 営業サポートグループリーダー)は、採用から入社後の流れをこう話す。齊藤さんは高校時代、野球部と柔道部に所属。同社入社後は立地調査部やマーケティング部に従事し、加盟店オーナーの実態にもくわしい。

今回の独立時には、加盟金の減額や開業資金補助などの特典も設けた。

入社後は、㈱モスストアカンパニー(店舗運営子会社)に出向し、店舗で経験を積みながら各種の研修も受講。店舗経営者に必要な資質を学んでいく。

(外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

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