5歳児と防災学び見えた「子連れ避難」で必要な物 子ども用の「非常持ち出し袋」に入れる物は?

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東京・有明にある東京臨海広域防災公園「そなエリア東京」で子どもと防災について学びました。写真は被災地を再現したジオラマ。電柱や看板が傾き、室外機も落ちかけている(筆者撮影)
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東日本大震災から11年。地震大国と言われる日本では、今後30年以内に70%の確率で首都直下地震が、70〜80%もの確率で南海トラフ巨大地震が起こると予測されている。

地震や災害が起きたとき、子育て中の場合はわが子の命を守らねばならない。そして、子どもを育てていくために、自分の命も守る必要がある。しかし、毎日の生活に追われ、非常時の備えに気を配れていない家庭も多いのではないだろうか。

万が一の災害時に家族を守るためには、備えだけでなく、住んでいる地域のリスクや、コロナ禍の避難行動についても知っておく必要がある。親子共に防災意識を高め、日頃から災害時の行動を共有できていれば、いざというときも安心だ。

今回は、東京臨海広域防災公園「そなエリア東京」を親子で訪ねるとともに、万一の災害時に備えて日頃どんなことを意識し、何を備えるべきなのか防災士の方に取材した。

被災した町を体験できる「そなエリア東京」

2013年の内閣府の中央防災会議の報告によると、首都圏で直下型地震が起きた場合、被害額はおよそ95兆円にのぼり、地震による全壊家屋や焼失家屋は最大61万棟、死者は最大2万3000人になると予想されている。

東京臨海広域防災公園の澤善裕副センター長(筆者撮影)

「首都圏は多くの人口を抱えており、各自治体の災害対応には限界がある。そのため、国が一元的に情報収集や救助指示を行う拠点として、ここ東京臨海広域防災公園が作られました」と話すのは、東京臨海広域防災公園の澤善裕副センター長だ。

東京臨海広域防災公園は、国土交通省が作った初めての防災公園だ。公園内の「そなエリア東京」には、発災時に国の拠点となるオペレーションルームが備えられ、平常時は防災体験ができる。

今回は5歳の娘と一緒に、そなエリア東京の防災体験学習ツアー「東京直下72hTOUR」に参加した。

次ページ発生から72時間を学ぶツアーに参加
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