(金融庁)中間決算発表を控え、金融庁検査の厳しさに震撼するメガバンク

金融庁による大手銀行検査が波紋を呼んでいる。現在、金融庁は、UFJとみずほの2銀行グループに検査に入っている。9月初旬に着手されたにもかかわらず、このままでいくと、終了は11月中という「通常検査としては異例の長さ」(大手銀行筋)となっている。異例なのは検査の厳しさにもいえる。UFJの検査では、検査官たちは大口企業を管轄している審査5部から「ダンボール120箱分の資料を持ち帰った」(同銀行筋)という。これも金融検査では異例の事態だ。
 さらに、金融検査では、UFJ、みずほなどが主力銀行となっているダイエー向け貸出債権の債務者区分引き下げを銀行に要求しているといわれる。現在、各主力銀行は同社向け貸出債権を要管理先債権として債務者区分しているが、金融庁の検査官側では破綻懸念先への改定を求めているという。仮に、債務者区分が引き下げられると、三和、東海両行の統合で、同社向け貸出し金額が突出してしまったUFJが、もっとも大きな影響を受ける(ちなみに、ダイエーは住友、三和、東海、富士の4行並行メインだった)。UFJでは1000億円単位の貸倒引当金積み増しとならざるを得ない。
 ダイエーは10月17日に中間決算を発表した。とりあえず、黒字決算だったが、再建計画を実績が下回る状況が続いていることに、金融庁は着目しているようだ。
 また、ここに来て、金融検査がダイエー向け貸出債権に対するチェックを強めていることについては、「小泉政権がダイエー本体も産業再生機構に持ち込ませて、企業再生をアピールしたいためではないか」という見方も金融業界などに出ている。
 金融検査は11月まで続くため、検査結果は今中間決算には反映されない。ダイエーを軸とした銀行問題の山は、来年3月の通期決算となりそうだ。
【浪川攻記者】

(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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