「5代目レンジローバー」超高級SUV最新進化の全貌 デザイン、走り、機能、装備は一体どう変わったか

拡大
縮小

新型においてとくにフォーカスされるのは、高級バージョンの「SV」シリーズだ。ランドローバー社内のSpecial Vehicle Operationチームが手掛けるこのモデルは、高級腕時計のベゼルを思わせるセラミック製のギアセレクター、オーディオダイヤルなどが装備されるほか、外装には同様にセラミック製となるロゴバッジやメタリックな装飾を配し、前席と後席で異なるカラーリングとした高級レザーシートなど、数々の内外装のオプションパックが選択可能。ラグジュアリーと静粛性を強調した「SVセレニティ」、ダイナミックな「SVイントレピッド」という2種のデザインテーマが用意される。

LWBでも2列配置になる「SVシグネチャースイート」は、4人乗りの超ぜいたく仕様だ。リクライニング機能、オットマン、テーブル、冷蔵庫などの電動機構はすべて後席中央のタッチスクリーンから操作できる。

今回のモデルチェンジに合わせ、これらSVへのサービスに特化した施設「SVスペシャリストセンター」が国内8拠点に開設される。

価格・グレードは?

グレードはこの「SV」を含め5種類が用意され、装備の違いは主に内装に表れる。上級モデルではシートの電動調整機構やマッサージ機能が追加され、サウンドシステムやカーペットがアップグレードされる。

通常グレードの「SE」「HSE」「オートバイオグラフィー」は1638万~2195万円、初年度限定生産の「ファーストエディション」は2103万~2272万円、「SV」は2477万~2775万円。LWB車は1764万円から選択可、という布陣である。加えて、60台限定の「SVローンチエディション」も2675.1万~3323.6万円で販売される。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

2代目レンジローバーは500万円台から入手できたことを考えると、ずいぶん高くなったものだなとも思うが、北ヨーロッパの高級家具の世界を車体の隅々まで行き渡らせたような仕上がりを実際に目にすれば、やむをえまい、とも思える。

すでに1月17日から受注が始まっており、納車は今年夏以降。PHEVモデルとSVグレードは秋ごろになるという。昨年10月に先行受注した70台のローンチエディションには限定数の倍以上の申し込みがあったそうで、予約注文も好調である。東京など大都市の街中で、この独特なデザインをしばしば目にするようになる日も近い。

この記事の画像を見る(44枚)
田中 誠司 PRストラテジスト、ポーリクロム代表取締役、THE EV TIMES編集長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たなか せいじ / Seiji Tanaka

自動車雑誌『カーグラフィック』編集長、BMW Japan広報部長、UNIQLOグローバルPRマネジャー等を歴任。1975年生まれ。筑波大学基礎工学類卒業。EVニュースサイト「THE EV TIMES」編集長および、モノ文化を伝えるマルチメディア「PARCFERME」編集長を務める。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT