就活生が驚く「印象に残るエントリーシート質問」 負荷大きいが興味そそる独自設問に学生は好感

✎ 1〜 ✎ 706 ✎ 707 ✎ 708 ✎ 最新
拡大
縮小

9位の楽天グループについて、「外資系企業と似ていた」(文系・中堅私立大)と書く学生がいるが、その理由は「英語が使えたため」(文系・その他国公立大)かもしれない。楽天の公用語は英語だから、エントリーシートで英語が使えるのは当たり前と言える。

今回の調査ではガクチカを問わず、自分の経験をコアシートやモチベーショングラフに書かせる企業が目立ったが、楽天グループは基本のガクチカから学生を評価する正統派だ。

「ガクチカが非常に長かった」(理系・上位私立大)

同じく9位のソニーも学生に詳しい説明を求めている。特に技術に関する設問が多いようだ。

上のロゴをクリックするとHR総研のサイトへジャンプします

「その企業で興味のある製品や技術についての設問があり、それを答えるにあたり企業について調べることができた」(理系・その他国公立大)

「詳しく会社でやりたいことや、技術について聞かれた」(理系・旧帝大クラス)

「質問事項の文字数が多く、人間味を判断されているような感じだった」(文系・早慶大クラス)というコメントがあり、学生の発する言葉を吟味する内容になっているように感じる。

自己分析と志望動機が基本

いろんな形式のエントリーシートがあるが、学生に強い印象を残しているのは、「変な設問」、「設問項目の多さ」、「文字量の多さ」、「答えに窮する質問」、「自分史の記入」などだ。要するに「負荷は大きいが、興味深く取り組める」エントリーシートが評価されている。

いずれのタイプのエントリーシートに遭遇するにしても、基本は自己分析と志望動機。そして、業界や企業を正しく理解していることだ。まだ3月までには時間がある。キャリアセンターなどで自分のエントリーシート対策の進捗度合いを確認してもらってはどうだろうか。

佃 光博 HR総研ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT