絵で読む漢字のなりたち 金子都美絵 絵と文

絵で読む漢字のなりたち 金子都美絵 絵と文

白川静の字典から転載された解説と、字源のイメージを影絵あるいは切り絵風に描いた絵とエッセイとで、125の漢字の根源が語られる構成で、漢字の面白さをたっぷり味わえる。長髪の老人が横たわっている姿(老)、巫女が両手を上げて神託を求める姿(若)、ひざまずいている女の手が交差する姿(女)、御霊の屋根の下に犠牲として埋められた犬(家)などと、古代中国にタイムスリップした気分になる。

何よりも、漢字の意味を表出したダイナミックな絵の力に圧倒される。それらは呪術を漢字の重要な要素とする白川文字学を見事に表現していて、特に「真」「道」「導」の字の血生臭い意味合いなど絵によって倍増させられている感が強い。漢字の起源に思いを馳せ文字の記号的要素を理解する手掛かりとも、日本語の持つ力と可能性を強く意識するきっかけともなろう。松岡正剛氏の序文が言うとおり「場面の文字絵」として「劇的」極まりない。(純)

太郎次郎社エディタス 1418円

  

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