成田スカイアクセスが開業、在来線での国内最高速と山本寛斎デザインでJRに対抗

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成田スカイアクセスが開業、在来線での国内最高速と山本寛斎デザインでJRに対抗

「不便な空港」と言われてきた成田空港への所要時間が、一気に短縮された。

京成電鉄は7月17日、都心と成田空港間を結ぶ高速鉄道「成田スカイアクセス」を開業した。在来線では国内最高となる時速160キロで走る「新型スカイライナー」を投入し、日暮里-成田空港間の所要時間は15分短縮され36分となる。

現在、成田空港への特急は京成のスカイライナーとJR東日本の成田エクスプレス(NEX)が競っている。両者の所要時間はほぼ同じだが、料金はスカイライナーのほうが安い。

しかしNEXはJR東京駅をはじめ、品川、渋谷、横浜など主要駅から発着する利便性を生かし、利用者数で優位に立つ。そこで新型スカイライナーは、所要時間の短縮で巻き返しを図った。

さらに、ファッションデザイナーの山本寛斎氏が車両デザインを手掛け、イメージも一新した。山本氏が提案したコンセプトは「風」と「凛」。外観は速さを象徴する風を思わせるデザイン。車内は無駄なものをそぎ落としながら、きめ細かい配慮をする凛とした透明感を具現化するようなデザインだという。

 一方のJRも昨秋、新型NEXを投入した。「時間ではかなわないので、車内空間の快適性にこだわった」(JR東日本)。座席の座り心地を改善し、フライト情報を4カ国語表示するディスプレーも設置した。むろん京成も「開放感と落ち着きのある空間」(広報部)と居住性に自信満々だ。
 
 赤が印象的なNEXに対し、スカイライナーはブルー。赤と青の対決は、どちらに軍配が上がるか。

(大坂 直樹 =東洋経済オンライン)

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