日本一安全なレンタル用キャンピングカーの裏側 乗りなれていない人でも安心できる配慮が満載

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クレステッド アイビスは、いすゞの北海道試験場にあるテストコースで、実走試験も行う(筆者撮影)

その点、ビーカムは、設計が新しいこともあり、近年の重いキャビン部にも十分対応する。また、サスペンションは、いすゞが専用チューニングを施し、リアにはダブルタイヤ、より強力な前後ブレーキなどの採用により、安全性は抜群だ。

また、サクラとクレステッド アイビスは、いすゞの北海道試験場にあるテストコースで、実走試験も実施。NTBが生産したあとは、いすゞで予備車検も行うことで、安全性に関する徹底したチェックも行われる。さらに納車やメンテナンスは、いすゞのディーラーが行い、アフターフォローも万全だ。いすゞの強力なバックアップがあることも、NTB製キャンピングカーの大きな強みだ。

販売価格やレンタル事業について

車体サイドに記されたクレステッド アイビスのロゴ(筆者撮影)

NTBでは、クレステッド アイビスを使い、自社で新たにレンタル事業も開始する。拠点は、2021年10月30日にオープンした「日本特種ボディー 東京ソラマチ(R)ショールーム」だ。東京都墨田区にある大型商業施設の東京ソラマチ(R)イーストヤード5階に作られた同ショールームでは、キャンピングカーのシェル(車両後部などの居住空間)を配置して、その内装や装備品を気軽に見学できるなど、同社キャンピングカーをアピールする展示を行っている。クレステッド アイビスのレンタルサービスは、現在、基本的には2泊または5泊限定で、貸し出しは月曜と金曜のみ。料金はレギュラーシーズンの2泊3日で9万2400円からとなる。

蜂谷氏は、「しっかりとした車両メンテナンスや、ホテルのようなきれいな清掃など、質の高いサービスが特徴」だという。また、高い安全性を持つクレステッド アイビスを業界に投入することで、「日本から危険なキャンピングカーを減らすことに貢献したい」と語る。同社の新たな試みが、キャンピングカーのレンタル業界にどんな影響を与えるのか、今後が注目される。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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