GoTo再開を待たなくても「安くお得に旅」する裏技 北海道周遊6日間1万2000円も「交通機関編」

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近畿地方では、熊野古道を行く2泊3日のツアーなどを企画しているのが和歌山県田辺市である。

岩手県宮古市にある浄土ヶ浜は環境省の快水浴場百選で特選に選定されている(写真:ikeda_a/PIXTA)

無料にはならないが、仙台発―宮古往復の高速バスと三陸での旅館が1泊、さらに三陸鉄道2日間フリーパスがついて総額8000円というモニターツアーもある。

この助成金は2022年2月28日が期限となっているが、いずれも数が限定的で予算を消化次第終了となる。自分の行きたいところでモニターツアーが実施しているかどうかを探すのが難しいが、「モニターツアー+地名」などで期間を最近1カ月以内などに絞って検索してみてはいかがだろうか。

バスも実証実験で無料に

モニターツアーは実施日や人数が限定されているのでややハードルが高いと考える人もいるだろう。同じく観光庁「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」の助成金を活用したバスの社会実証実験がある。これは期間限定でバスが無料になるもの。2021年11月10日時点で、以下のようなバスが無料で運行されている。

●ひたちのくにめぐりん号(2022年1月23日まで)
つくば駅~筑波山・水戸駅・茨城空港・ひたち海浜公園など

●白山ろくシャトル(2022年1月31日まで)
金沢駅~白峰など

●岡山県内主要駅など~宇野駅往復(2022年2月末まで)

●新山口駅~秋吉台・長門湯本温泉・萩など(2022年1月30日までの週末)

●高松空港とにし阿波を結ぶ実証バス(2021年11月30日まで)
高松空港から剣山登山口を経由し、祖谷・大歩危・阿波池田など

●阿蘇観光周遊バス(2022年2月14日まで)
こちらは有料にはなるが、100~500円と非常に低価格である。

■高知市では路面電車とバスが乗り放題

国の助成金を利用した実証実験には、内閣府の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を活用したものもある。

例えば、高知市では、とさでん交通の路面電車全線を含む路線バス3社にくわえてデマンド型乗合タクシー5社が1月30日までの日曜・祝日に無料となる。

このほか、コミュニティバスなどやMaaS(バスや電車、タクシーなど、すべての交通機関による移動を1つのサービスに統合すること)についても国などの助成金を利用した社会実証実験が全国各地で行われている。すべてが観光利用に向いているわけではないが、適宜活用してみたい。

橋賀 秀紀 トラベルジャーナリスト

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はしが・ひでき / Hideki Hashiga

東京都出身の50代。早稲田大学卒業。「3日休めれば海外」というルールを定め、ほぼ月1回の頻度で海外旅行に出かける。訪問国は130カ国。共著に『エアライン戦争』(宝島社)など。『週刊東洋経済』で「サラリーマン弾丸紀行」を連載した。Yahoo!ニュース エキスパート。記事の内容についてのお問い合わせ・取材の依頼などについてはこちらまで。

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