ワールドカップで50型級大画面テレビが激売れの中国、その意外なワケは…

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山谷剛史  ライター

 中国は、今回のワールドカップは、残念ながら予選敗退となってしまい、本大会は蚊帳の外であった。が、それでも各国の試合に多くの人々がくぎ付けとなった。

ワールドカップ人気に便乗すべく、アパレル、飲料、車、パソコンや携帯電話などのIT機器、テレビなどのAV機器など、さまざまなジャンルの商品において、地場の中国企業を中心に、ワールドカップキャンペーンを行っていた。

さて、部品レベルも含めて日本と最も縁深いのはテレビであろうが、このテレビ市場のワールドカップ特需が「過去のイベント特需にないほど好調」、かつ「前例のない偏った売れ方」をしたのは非常に興味深い。

旧暦5月5日の端午節。今年は新暦の6月16日がその日に当たり、14日から16日までの3連休となった。6月11日からワールドカップが始まったこともあり、「今からでも間に合う新しいテレビでワールドカップ」とばかりに、家電量販店の「蘇寧電器」や「国美電器」などで、液晶テレビやプラズマテレビなどの買い替えを促すキャンペーンを行った。


 
 そしてその結果が、「大画面テレビばかりが飛ぶように売れる」というこれまでにない結果となったのだ。

中国メディア「新京報」の報道によれば、蘇寧電器ではテレビが前年同期比2倍以上の売れ行きを見せているという。しかも40インチ以上の薄型テレビが、薄型テレビ販売量の65%を占め、売り場では多くのバイヤーが大画面テレビを買おうと群がっているという。
 
 「大画面、それも46インチ、47インチ、55インチの売れ行きがいい」と蘇寧テレビ販売部経理が取材に応じている。

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