海外メディアが報じた「女性皇族」の過酷な現実 日本では女性はいまだに「二級市民」なのか

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秋篠宮さまは結局許したが、マスコミやソーシャルメディアからの絶え間ない批判は犠牲を生んだ。

2人は皇室の華やかさなしで、ひっそりと私人として婚姻届けを準備していたが、攻撃は止まなかった。ここ数週間は銀座で「呪われた結婚で皇室家を汚すな」「結婚前に責任を果たせ」と書かれたプラカードを掲げた抗議者たちが行進している。

週刊誌『現代ビジネス』に執筆するある作家は、眞子さんは「日本をさらし者にして国際的に恥かしめた」と主張し、その選択を激しく非難した。

ツイッターでは、約1.4億円の皇室持参金を放棄する旨決定したにもかかわらず、眞子さんを「税金泥棒」と呼ぶ者もいる。心的外傷後ストレスは偽りだと非難する者もいる。「数カ月後によくなったと発表すれば、大衆はあなたを疑う」とあるツイッターユーザーは書き込んでいる。

王族や皇族がメンタル問題を話す意味

イギリス王室との比較は必然と言えるだろう。ハリー王子との結婚前、メーガン妃は自身の素性を理由に何か月も攻撃の的となった。メーガン妃とハリー王子同様、眞子さん、そしてフォーダム大学のロースクールを卒業した小室さんも、彼がニューヨークの法律事務所で働くためアメリカに逃げるのだ。

ハリー王子もメーガン妃も、自身らのメンタルヘルスの代償について率直に話している。うつ病と摂食障害に苦しんだ母、ダイアナ妃の死で経験したうつ病について話すハリー王子の正直さは、イギリスにおけるメンタルヘルスに関する話し合いを広げるのに役立った。

日本の皇室の女性たちも同じく、いまだにメンタルヘルスがデリケートなトピックである日本において、議論を始めるきっかけになるかもしれない。

「皇族の女性たちは、メンタルヘルスの問題について公言し、対話を始めようとしてきたとは思えない」と、兵庫県立大学国際商経学部の田中キャサリン准教授は話す。「もっとも問題があると認めただけでも勇気のあることだ」。

(執筆:Motoko Rich記者、Makiko Inoue記者)

(C)2021 The New York Times Company

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