ひろゆき氏「アマゾンが米国を変える」と語る訳 生鮮食品配送とクラウドサービスに見る狙い

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圧倒的な成長を続ける「アマゾン」と「自動翻訳技術」をひろゆき氏が解説します(写真:村松史郎)
元「2ちゃんねる」管理人で、現在はコメンテーターとしても活躍するひろゆき氏。コロナ禍でありながらも圧倒的な成長を続ける「アマゾン」と、その躍進を支える「自動翻訳技術」について同氏が解説します(『ひろゆきのシン・未来予測』から一部を抜粋・再構成して紹介します)。

資本主義の特徴は「力を持つものがその力を使ってさらに勢いを増していく」ことです。これを体現しているのがGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)でしょう。特にアマゾンはこれから世界を支配する勢いで「経済圏」を広げていきます。

「生鮮食品配送」は本気の証?

2017年、アマゾンが大型スーパー「ホールフーズ・マーケット」の買収を発表し、話題を集めました。ホールフーズが扱っている生鮮食品を、アマゾンの流通システムで配送するのが狙いのようです。

しかし、これまでのアマゾンは日用品や書籍のような、消費期限のない商品の販売で成長しました。国土が広いアメリカでは配達までの時間がかかるため、「いくらアマゾンの流通システムを使っても生鮮食品の配送は成り立たないのでは」という疑問の声もありました。

ただ、僕は「アマゾンはアメリカ人の行動パターンや文化まで変えようとしているのではないか」と捉えています。

アメリカでは、車で出かけて1週間分くらいの食料品を大量にまとめ買いしてくるのが一般的です。よほどの都会に住んでいない限り、スーパーまで簡単には行けないからです。

でも、もし生鮮食品までネットで買えるようになったら、もうそんな買い出しも必要ありません。

加えて、コロナ禍をきっかけに在宅勤務が増えれば、人々はほとんど家から出ずに生活できるようになります。人々が家に閉じこもって生活するようになれば、そして、ドローンなどによる流通システムがさらに進化すれば、もうリアル店舗に行く必要などなく、なんでもネット注文で事足ります。

こういう状況こそ、アマゾンが最も狙っていることで、本気で乗り出してきたのだと考えるようになりました。

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