おいしい香りに思わず衝動買い? 購買欲を刺激する「におい」販促

店頭から漂うおいしい香りに惹かれつい衝動買い--。嗅覚を刺激して、購買意欲を高める「におい」販促がじわじわと広がっている。仕掛けているのは販促用媒体を手掛けるプロモツール社。においを使った販促は2005年から始めたが、昨年後半から引き合いが増加。従来の販促効果が頭打ちとなる中、新たな手段として注目が集まり始めた。

専用の「放香器」に特定の香りをしみ込ませたカートリッジをセット。売り場などに設置すると内蔵センサーが人を察知して自動的にその香りを放つ仕組みだ。香りはカレーから焼き鳥、チョコレートまで300種類以上。各々の香りに何百もの合成香料が調合されている。

顧客の一つ、スーパーのサミットでは4月から、カレーのルーや野菜売り場に設置。カレーの香りを放つようにしたところ、ルーの売り上げが導入前より3割アップ。「夕食のメニューを決めないで来店した顧客がにおいにつられ、ついカレーを選んでしまう」(プロモツール井上賢一社長)ようだ。一定の範囲内にしか香りが広がらない利便性も受け、この1カ月で関東、関西のスーパーや百貨店など300店がカレーの放香器を導入した。人工的な手段だけに隠して使うケースが多いようだが、最近ではイベント演出などの引き合いも増えているという。

(島田知穂 =週刊東洋経済2010年6月19日号)

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