英航空ショー出展、中小企業「匠の技」とは? 盛んな商談、航空機ビジネスに食いこむ好機に

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7月14~20日、世界最大の航空機関連の商談会として知られる「ファンボロー国際航空ショー」が開催された。英国ハンプシャー州ファンボロー空港で行われる展示会は、パリ国際航空ショーと交互、つまり2年に1度行われる展示会だ。エアバス、ボーイングが民間航空機の受注でしのぎを削るほか、軍用の航空機や武器の商談も盛んに行われる。

その展示会場に、「SAITAMA JAPAN」と書かれたブースがあった。

埼玉県から5社が展示

この記事は「東京防衛航空宇宙時評」とのコラボレーションでお届けしています

このブースを出したのは、埼玉県産業振興公社。ファンボロー国際航空ショーへの出展は今回が初めてである。

黒地に桜の絵が鮮やかに描かれた「SAITAMA JAPAN」のブースには、地元中小企業を紹介するスペースが設けられ、スレンレスアート共栄(朝霞市)、アールディエス(大里郡寄居町)、内田精研(川口市)、キットセイコー(羽生市)、大槇精機(朝霞市)の5社の商品サンプルなどを展示した。各社が展示していたものを順に紹介すると次のようになる。

スレンレスアート共栄はステンレス、鉄、アルミの三次元精密板金加工メーカーで、機内の洗面台などの内装関連の受注を目指しての出展だ。

アールディエスは炭素コンポジットの加工、デザイン、3D加工、コンサルティングなどを手がけており、ドライカーボンを利用した310グラムという超軽量の松葉杖は2013年のグッドデザイン賞を受賞している。またグーグルが主催する月面無人探査を目指す宇宙開発レース「Google Lunar Xprize」に日本から唯一参加するispace 社とパートナーを組んだ無人探査車も展示した。

内田精研は金属研削加工の専業メーカーで、半導体、液晶製造装置部品・精密計測器部品・航空宇宙部品・工作機械部品・光ディスク金型部品・自動車試作部品などの研削加工を得意とする。

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