ホンダ「11代目シビック」遂にベールを脱いだ全貌 さらに大型化、国内では5ドア・ハッチを導入

✎ 1〜 ✎ 62 ✎ 63 ✎ 64 ✎ 最新
拡大
縮小
新型シビックのフロントフェイス(筆者撮影)

新型のグランドコンセプトは「爽快シビック」。歴代シビックが持つ「キビキビとした走り」「市街地での取り回しや駐車のしやすさ」「経済性や環境との調和」といった不変価値を継承しながらも、乗ることが「一服の清涼剤」となるような、爽快さを持つクルマを目指したという。また、開放的な室内空間や広い視界による親しみやすさ、低くワイドなスタイルによる特別な存在感を演出した。

フロントフェイスは、バンパーやグリルなどは先代のイメージを継承しながらも、よりジェントルなイメージのデザインを取り入れている。ヘッドライトには、いわゆるデイライトである「デイタイム・ランニング・ライトポジション」を採用することで、対向車や歩行者などから自車の視認性が向上するとともに、車体をよりワイドにみせる効果も狙っている。

EXグレードの外観(筆者撮影)

とくに先代との違いが出るのがサイドビューだ。フロントフード左右後端を25mm下げたほか、後席のショルダーラインも35mm低くするなどで、より低いベルトライン(窓の下端が描くライン)を実現。全長を先代の4520mmから30mm増の4550mmに延長し、ホイールベースも先代の2700mmから35mm増やした2735mmとしたほか、テールゲートのラインをなだらかにすることで、よりクーペ的で低いフォルムを演出する。全幅は1800mmで先代と同様だが、リヤトレッドを12mm増やすことで旋回性も向上。ホイールベース延長による高速安定性の改良などと合わせ、車体まわりの変更により走行性能のアップデートも行っている。

ホンダアクセスの純正アクセサリーを装備した新型シビック。フロントロアスカート/テールゲートスポイラー/ドアミラーカバー/アルミホイール(MS-038)/パターンプロジェクター/センターコンソールボックス&ドリンクホルダーイルミネーション/サイドステップガーニッシュを装着(筆者撮影)

また、Aピラーの位置を50mm後退させたことで、運転席からの水平視野角を先代の84度から87度に拡大し、開放感ある視界も演出する。さらに先代ではリヤクォーター部が後席乗員の斜め後方視界を塞いでいたが、リヤククォーターガラスを追加したことで、前述の低いベルトラインと相まって、後席にもさらなる視界の広さを加味している。

パワートレインは先代同様1.5Lターボのみ

新型シビックのエンジンルーム(筆者撮影)

新型には、LXと上級グレードのEXという2タイプが設定されるが、パワートレインはいずれも先代と同様の1.5LガソリンのVTECターボが搭載される。トランスミッションは、CVTと6速MTを用意する。CVT仕様では、最大トルクを先代から20N・mアップさせ、6速MT仕様と同様の240N・m(24.5kgf-m)/1700-4500rpmを発揮。最高出力は、いずれの仕様も134kW(182ps)/6000rpmで、これも先代と同数値だ。なお、燃費性能は未発表だが、先代がWLTCモードで16.4km/Lであったことから、新型もほぼ同じになると考えられる。

次ページ質感と快適性を向上させたインテリア
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT