あなたにも出来る！　社労士合格体験記（第６回）--外国人の厚生年金についても押さえておこう

太極拳はニューヨークに赴任していたときに、少しかじったことがありましたが、10年ぶりの挑戦。先生は天津出身の留学生で、中国の全国大会にも出場したことのある呉さん。物おじしない快活な女性です。

毎週土曜日の朝に新宿中央公園に集合します。この公園には当時、多くのホームレスが生活していました。呉さんはホームレスのおじさんたちとも仲が良くて、「元気？」と声を掛け合います。

太極拳のメンバーはベテランぞろいで、さまざまな型に挑戦していましたが、私は基本の24式を覚えるのが精いっぱいでした。

でも面白いのは、偶然、朝のジョギングをしていた、日本に出張中のアメリカ人が、自分も入れてくれといきなり練習に参加したり、それをホームレスのおじさんたちが横目で見ながら、マイペースで朝を過ごしたりしている光景です。2時間たっぷり練習した後、おじさんたちに「また来週！」とあいさつして解散します。

こんなふうになんとも不思議な週末が、しばらく続きました。私が杏子ちゃん、呉さんという２人の外国人から学んだのは、「気」のパワーの大切さでした。

外国人の厚生年金

外国人の話が出ましたが、日本で就労する外国人の厚生年金はどうなっているのでしょうか。原則は日本人と同じです。でも、途中で帰国するときにはどうなるのでしょうか。現在のシステムでは、25年以上の加入歴がなければ、年金は原則支給されません。

そんな時のためにあるのが、「脱退一時金」です。「脱退一時金」の支給要件は、被保険者期間6カ月以上、日本国籍を有しない、受給資格期間（原則25年）を満たしていないという3点が挙げられます。