「コロナ禍の就活に失敗する人」の5つの特徴 「とりあえず様子を見よう」では手遅れになる

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市場ニーズがないとそもそもの採用枠が少ない(選考倍率が上がる)だけでなく、不景気では雇用が不安定になる。自分がやりたいことであっても、就職できない、就職してもリストラになる可能性が高い仕事であれば、選ぶべきではないというのが私の意見だ。

5. 様子を見ていて初動が遅い

これはコロナ禍以前にもあったことだが、コロナ禍によって「とりあえず様子を見よう」という人がさらに増えたと感じている。

「コロナ禍の影響が判断できない」「何から手をつけていいかわからない」と言って様子を見ている人たちは、即行動に移している人たちに大きな差をつけられてしまう。

就活は以前にも増して早期化しており、採用解禁の3年生の3月よりもかなり前から選考インターンに参加し、内々定をもらう学生だけでなく、1年次や2年次から企業で長期インターンシップ(企業アルバイト)をしている学生すら出現している。

「様子を見る」という表現は、どちらかと言うとポジティブな表現として認識されているが、こと就活や仕事においては、「様子を見ている余裕」などない。何の狙いもなく様子を見るくらいなら、「やってみて情報収集する」ほうがはるかに効果的だ。コロナ禍のように周りの動きが見えない状況下においては、自分で行動し、情報を収集していく姿勢がより一層重要になる。

コロナ禍でも大事なことは変わらない

このように、コロナ禍での就活がうまくいかない人には共通の特徴がある。しかし、実はこれらの特徴は「通常時の就活」においても避けたほうがいいものばかりだ。

結局、次のように行動している人が就活で結果を出すことができる。

・情報収集だけが目的になっておらず、「行動につながる情報収集」ができている
・選択肢や情報収集の機会を少しでも増やすため、「選考を受けるハードル」を必要以上に上げない
・相談できる人を、受け身ではなく、自ら探している
・「自分ニーズ」よりも「市場ニーズ」に重きを置いて活動している
・「ただ何となく」様子を見ない(状況が読めなくても行動しながら活路を見出す)

もし、現在の就活がうまくいっておらず、悩みを抱えている人は、YouTubeのUZUZ就活チャンネルや、Twitterで相談を受け付けているので、相談してみてほしい。

就活は孤独な戦いだ。だからこそ、相談できる相手を自分で探し、悩みを一人で抱え込まないで済む環境づくりが重要だ。就活がうまくいっていない人が、少しでも今の状況を好転させ、納得いく就活をしてもらえればと思う。

川畑 翔太郎 UZUZ COLLEGE(ウズウズカレッジ) 代表取締役

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かわばた しょうたろう / Shotaro Kawabata

1986年生まれ、鹿児島出身。高校卒業後、九州大学にて機械航空工学を専攻。大学卒業後、住宅設備メーカーINAX(現・LIXIL)に入社。1年目からキッチン・洗面化粧台の商品開発に携わるも、3年目に製造へ異動し、毎日ロボットと作業スピードを競い合う日々を送る。高校の同級生の誘いと自身のキャリアチェンジのため、「UZUZ」立ち上げに参画。第二新卒・既卒・フリーターといった20代若者への就業支援実績は累計2,000名を超える。2024年よりIT/DX分野の教育研修事業「ウズウズカレッジ」を分社化し代表取締役に就任。就活メディアはこちら、X(旧Twitter)はこちら、YouTubeはこちら

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