原発推進の限界も露呈、東京電力の株主総会

反原発の議案は全て否決

東電の総会は今年、出席者数が2150名。11年の9309名より大幅に減った

東京電力の今年の定時株主総会は6月26日午前10時から東京国際フォーラムで開催された。昨年の総会は雨天だったが、この日は比較的天気がよく、 出席者数は2150名と前年より60名増えた。ただ、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故があった11年の出席者数9309名、12年の4471名と 比べると大幅に少なく、大震災前の10年の3342名も下回った。

総会の所要時間は3時間23分で、11年の6時間9分、12年の5時間31分、13年の3時間41分より短縮された。大震災前の10年は3時間1分だった。途中、議事進行を遅らせたとして質問中の株主一人が退場させられたが、特に大きな混乱はなかった。

「原発は重要電源」とする国策を盾に

東電は12年7月、政府管理下の原子力損害賠償支援機構が1兆円を出資して議決権の50.11%を握ったことで、実質国有化された。今年の総会は国有化後、 2度目の総会である。また、下河辺和彦氏の後任として今年4月に東電会長に就任した数土文雄氏(前JFE社長)が初の議長役を務めた。

2011~2013年と同様、今年の総会でも、反原発派の株主から原発廃止などを要求する多くの株主提案(全11議案のうち10議案)が出され、関 連する質問(意見)も発せられた。しかし、原発維持の基本方針を変えない東電取締役会に、多数株主の機構(国)や取引金融機関などが賛同する形でことごと く否決された。

東電取締役会は、今年4月に策定された国のエネルギー基本計画で、原発が「重要なベースロード電源」と位置付けられ たことを、原発維持方針の根拠に挙げている。国有化・東電の原発維持路線を根本的に転換するには、安倍政権の脱原発政策への転換、または脱原発を明確に掲 げる政党への政権交代が必要となる。

しかし、脱原発の株主提案がすべて否決されたとはいえ、東電経営陣が自ら思うように原発を推進できなくなっていることもまた事実だ。

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