プレゼン「人前で緊張しない」簡単すぎる3秘訣 「たった1文字」変えるだけで、効果はバツグン!

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ですから、一方的に読み上げるのではなく、まるで「会話のように」話を進めていきましょう

×「デジタライゼーションが進む世界で、通信ネットワークは重要な社会インフラになります」
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◯「みなさん、在宅勤務で困ったことはありませんでしたか? 通信環境がまだまだ不安定で、つながりにくかったり、切れてしまったり、そんな経験もあったのではないでしょうか。デジタル時代において、通信のネットワーク・インフラはまさに社会の大黒柱です」

問いかけや質問は「聞き手を巻き込む」ことで、一方的にただ読み上げているだけのプレゼンより、ぐっとライブ感、一体感が高まりますよね。

【3】語尾を「か」か「ね」に変えてみる

この「問いかけ話法」がお得意なのが、テレビでおなじみのジャーナリストの池上彰さんジャパネットタカタの高田明前社長です。

この2人の話を聞いていると、「でしょうか」「ですよね」と、「問いかけ調」がとても多いことに気づきませんか。

私はこの2人から学び、「2人の『あきら』のカネの法則」と名付けました。「人前で話す」ときには、語尾を「か」か「ね」にすることを意識するのです。そうすると、自然と「孤独な独り言」を、「聞き手との双方向の対話、キャッチボール」に変えることができ、緊張もおのずと和らげることができます。

「孤独な独り言」から「双方向の対話」に変える

残念なことに、多くの日本人が人前で話すとき、「マウンドに立って、黙々とただ投げつづける孤独なピッチャー」か「壁に向かってひとりボールを打ち返す『壁打ち』」のどちらかになりがちです。

「一方通行」だから、最初から最後まで、疎外感を覚えたまま。受け止めてくれる相手がいない球を延々と投げ続けるのは空しいものです。

しかし、自分なりの「スイッチ切り替えのおまじない」を作り、「目の前の人を『敵』ではない」と思い込み、「対話のキャッチボール」を心がける、そして「語尾が『か』か『ね』で終わる」ことを意識し「問いかけ調」を増やす。たったそれだけで、「対話型のプレゼン・スピーチ」になり、人前での話し方は劇的にうまくなり、緊張もしなくなります。

「たった一文字」「たった一言」変えるだけで、ちょっと「おまじない」を唱えるだけで、話し方は大きく変わります。そして、それはあなたの人生をポジティブに変えていくきっかけになるはずです。ぜひ今日から、みなさんも「最高の話し方」への大きな第一歩を踏み出してみませんか。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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