「アフター・コロナ」は意外に明るい時代になる 今から100年前のアメリカが教えてくれる未来

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再び緊急事態宣言を迎えてしまった週末の3連休、筆者は「おうちで競馬」に専念する予定である。とにもかくにも、競馬が休まずに続いていることに対して、すべての関係者に感謝あるのみである。

2020年のJRA(日本中央競馬会)の売上高は2兆9834億5587万2000円となり、コロナ禍にもかかわらず前年比3.5%増となった 。JRAの売上高ピークは1997年で約4兆円。そこから14年連続で右肩下がりが続いていたが、2011年の2.3兆円をボトムに増加に転じている。2020年は9年連続の増収となった。

ただし総参加人数は、前年ののべ1.82億人から1.68億人へと約8%減となっている。おそらくネット投票ができないオールドファンがいるいっぽうで、「おうちで競馬」に熱中するファンが増えたということになる。さらに開催場入場人員数は、前年の623万人から99万人へと激減しているが、これは無観客競馬の結果であり、致し方ないことと言えよう。

シンザン記念の本命はダディーズビビッド

 さて、この週末はシンザン記念(G3、10日中京競馬場第11R、距離1600メートル)が行われる。明けて3歳馬のクラシック前哨戦だが、ジェンティルドンナやアーモンドアイなど牝馬3冠馬を輩出した出世レースである。そこでついつい牝馬に目が行くところとなり、今年もククナが人気のようだ。アルテミスステークスで「白馬」ソダシ(2歳女王牝馬)に次ぐ2着馬だったので、その気持ちはよくわかる。

しかし今年は京都競馬場が改修中につき、シンザン記念が中京競馬場で行われるという点には注意が必要だ。1月5日の京都金杯がそうだったように、年明けの中京競馬場は番狂わせのレースが続いている。ここはひとつシンザン記念も荒れると踏んで、中京で勝ち鞍のある人気薄の馬を狙ってみよう。

そこで浮かび上がってくるのはダディーズビビッドだ。中京芝1600メートルで1着と2着が1回ずつ。武豊騎手が騎乗するキズナ産駒、ということだったが、腰痛で浜中俊騎手に変更となった。それでもこの馬を一番手とする。サウジアラビアロイヤルカップで最下位と大敗したので人気薄だが、当日は雨で不良馬場だったし、大野拓弥騎手とのコンビが合わなかったようなので、これは無視して良いだろう。

当日はこの馬から広く流す作戦で。ほかに中京で実績がある馬と言えば、モーリス産駒で福永騎手騎乗のピクシーナイト、クロフネ産駒で牝馬のマリアエレーナなどもいる。いずれも人気薄なので、来てくれたら高配当馬券となりそうだ。それ以外では、1戦1勝のレゾンドゥスリールも気になっている。

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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