ヴェノナ J・E・ヘインズ、H・クレア著/中西輝政監訳

ヴェノナ J・E・ヘインズ、H・クレア著/中西輝政監訳

第2次大戦中、ソ連のドイツとの単独講和を恐れたアメリカは、当時絶対に解読不可能とされていたソ連の暗号を、ヴェノナ作戦によってひそかに解読した。

そこでアメリカ政府は驚愕した。同盟を結んでいたはずのソ連が、実は外交、軍事、技術に関するアメリカの機密を未曾有の規模で盗み出し、あたかも敵国であるかのような諜報攻勢をかけていたのである。極秘の原爆開発計画まで筒抜けになっていた。

意外なところでは、ブレトン・ウッズ協定で、戦後の国際通貨体制を築いた立役者のハリー・ホワイトも、ソ連のスパイであった。彼は日米開戦の最後通牒となった「ハル・ノート」の素案作成者でもある。当時、ドイツと対戦していたソ連の、日ソ開戦を極力回避し、日米開戦へと仕向ける工作は成功したのである。

本書は、暗号解読を悟られないよう1995年まで秘匿し続けたアメリカの苦悩と、歴史再評価を促す多くの事実を明らかにする。

PHP研究所 3360円

  

関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
行き詰まる東電支援<br>原発最後の選択

賠償費用も廃炉費用も想定から大きく上振れし、東電支援スキームは破綻の瀬戸際。東電の発電所を売却し、その代金を賠償や廃炉費用に充て、東電を送配電会社に再編する構想が浮上。