新型「レヴォーグ」のデザインは何が斬新なのか ディテールを分析して見えた形と機能の進化

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新型レヴォーグはスポーティーさをさらに強調したデザインとなったが、もちろんワゴンとしての実用性を犠牲にしているわけではない。たとえば、ルーフラインはそれほど丸めてはおらず、サイドウインドーとその上に入れたプレスラインでクーペ的なフォルムを強調している。

リアは、LED化したコンビランプを薄く仕立てるとともに、バンパー両端のせり上げを止めることで、リアフェンダーのワイド感を後ろ姿に反映している。

新型レヴォーグのリヤまわり(筆者撮影)

それでいてリアゲートの開口部は、幅が1025mmから1055mmへ、高さは697mmから701mmへと、ともに旧型より拡大しており、機能はおざなりにしていない。

スバルがこだわる視界の良さについても、同様だ。リアゲートをハンズフリーの電動開閉式としたために、ガラス面積の確保に苦労したとのことだが、サイドウインドーを含めて運転席から見る水平方向では、狭くはしていないという。

デジタル化が進んだインテリア

インテリアは、今回の取材会で初めて目にした。何よりも驚いたのは、インパネ中央に11.6インチの縦長インフォメーションディスプレイを備えていたことだ。このディスプレイ、北米で先行発売した新型「レガシィ」に搭載しているものと基本的に同じとのこと。

縦型の大きなディスプレイを中心に置いたインテリア(写真:SUBARU)

新型レヴォーグはレガシィより全幅が狭いので、当初採用予定はなかったというが、室内設計を工夫して前席間を20mm拡大したこともあって、ギリギリで収めることができたそうだ。

センターコンソールを旧型より高くしたのは、包まれ感を強調するためもあるが、ディスプレイが主張しすぎないための処理でもあるという。角度についても、見やすさと操作のしやすさを高度に両立すべく、ミリ単位で調整していったとのことだ。

メーターは、あとで紹介するアイサイトX搭載車種では、12.3インチのフル液晶となる。慣れ親しんだアナログメーターを表示するノーマルモード、中央に自車や他車の状況を表示するアイサイトモード、ナビの地図を大きく映し出すマップモードの3つを切り替えできる。

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