甚大化する水害に今からできる「自宅」の備え 大型台風・集中豪雨にどんなリスクがあるか

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甚大化する「水害」に今からできる自宅の備えとは? リスクや対策、確認しておくべきポイントなどを解説します(写真:bee32/iStock)

異常気象によって、梅雨前線の活動が活発化して記録的な大雨になったり、台風が大型化してより広い範囲で暴風、大雨、高潮をもたらしたりして、近年は水害が甚大化している。本格的な雨のシーズンに入ったことで、心配している人も多いことだろう。

梅雨前線や台風による集中豪雨が起きると、地形によってリスクも異なるが、急傾斜地や渓流付近では「土砂災害」、河川の周辺では河川の氾濫による「洪水」、都市部で周辺の土地より低い場所では「浸水※」するリスクがある。

※大雨などが下水道の排水能力を超えたり、河川の増水などで排水が阻まれたりした場合に発生する浸水で、内水氾濫とも呼ぶ。

一気に高まる水害リスクに注意

こうした水害のリスクは、雨の強さと降り方が関係する。「1時間に10mmの雨量」なら大したことはないと思うかもしれないが、雨水が別の場所に流れずに、「1時間に10mmの高さまで溜まる」規模を意味する。天気予報では「やや強い雨」と表現されるが、このレベルの雨でも長く降り続けば注意が必要になる。

「強い雨」や「激しい雨」になると、水害のリスクが高くなり、地域や総雨量によって注意報などが発表されることもある。

(出所)気象庁「大雨や台風に備えて」

気象庁は、大雨で災害が起こるおそれのあるときには「大雨注意報」や「洪水注意報」を、重大な災害が起こるおそれのあるときは「大雨警報」や「洪水警報」を、さらに重大な災害が起こるおそれが著しく大きいときは「大雨特別警報」を発表する。

また近年多く見られる、数年に1度程度しか発生しないような短時間の大雨を観測・解析したときには「記録的短時間大雨情報」を発表する。これらが発表される基準は地域によって異なるので、気象情報をこまめに確認して、必要なら避難をすることが大切だ。

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