就活日程激変でも企業は「内定サイン」を送る これまでは「6月1日に来て」が王道だったが…

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言語はコミュニケーションの手段だが、音声以外に身振り言語もある。うなずいて同意を伝え、頭を横に振って不同意を伝える。肩と腕や手、口や目、表情、視線などで相手に対する感情(驚きや好意、時に嫌悪)を示すのがボディランゲージだ。

日本人は一般に不得意とされる。あいさつでもお辞儀のように距離を取って行われ、西洋のようなハグやキスはないし、握手もまれである。

ただ、日本でも握手は特殊な条件で使われることがある。アイドルとの握手会は、CDを買ったくれたファンとの感謝と距離の近さを伝えるためのものだろう。スポーツでも入団時に監督は新人と握手する。ビジネスでも契約が成立したときに「ありがとう」と言い合って握手することがある。

たぶんその背景には、「あなたは私たちの集団の一員になりました」「このビジネスで仲間になります」という儀式的な心理が働いているのだろうと思う。

「社長面接で最後に握手された」(文系・上位私立大)

「最終面接後に握手をした」(理系・中堅私立大)

かなりの企業が「内々定」を明示

内々定は、正式に内定が決まるまで(10月1日まで)の内々の内定を指している。正式の内定は書面によって成立する。まず企業が学生に「採用通知」を送り、次に学生が「入社承諾書」を提出して双方の意志確認がなされるのが内定。この書類の確認は10月1日以降に行われるので、それ以前の採用意思の表明はすべて内々定だ。

5月までは内々定という言葉を使わない企業が「6月1日に面接に来てくれ」「4月から一緒に働きましょう」「ぜひ一緒に頑張ろう」と回りくどい言葉で内々定の意図を学生に伝えるが、もちろん明確に「内々定です」と明言する企業もかなり多い。

「『もし内々定を出したらどうしますか?』という質問」(文系・上位私立大)

「内々定を出した場合の質問が細かい」(文系・中堅私立大)

「はっきりと内々定と言われた」(理系・上位国公立大)

「内々定もらえると言われた。通勤時間を聞かれた」(理系・その他私立大)

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