ディズニーが「パーク」に積極投資を続ける理由 マーベルやスター・ウォーズの新施設が次々

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大きくコンセプトを変えるのが、同じWDW内にあるエプコットだ。エプコットは、創業者のウォルト・ディズニーが実験的未来都市として整備したことで知られる。現在は世界各国のパビリオンが並ぶワールド・ショーケースなど2つのエリアで構成されるが、今後は4つのエリアに整備され、それぞれに新しいアトラクションが導入される。

東京に関する言及はなし

ほかにパリ、上海、香港のディズニーパークに関する発表もあった。ただその中で、東京に関する言及はなかった。

東京では、運営するオリエンタルランドが、すでにディズニーランドの開発(2020年春開業、投資額750億円)とディズニーシーの拡張(2022年度開業、投資額2500億円)を決めている。が、こうした東京での投資計画がかすんでしまうほど、今回は多くの開発案件が発表された。

パークへの積極投資が目立つようになったのは、2015年にチェイペック氏が責任者になってからだ。翌年には上海ディズニーランドが開業、その後も毎年30億~40億ドル(3200億~4200億円)の投資を続けてきた。

メディアにパークの構想の一端を説明するボブ・チェイペック氏(記者撮影)

今回、大規模投資が発表されたエプコットについても、「ディズニーパークの中では認知度が劣っていた。逆に言えば、その分伸びしろがある。ボブらしい決断」と、ディズニーの関係者は言う。

「D23」の4日後。8月29日、フロリダ州オーランドのWDW内にある「ディズニー・ハリウッド・スタジオ」に、新しいテーマエリア「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」がオープンした。スター・ウォーズのテーマエリアは、アナハイムのディズニーランドに次いで2カ所め。東京ドーム1.2個分の広さに「バトゥー」という架空の宇宙都市が再現され、訪れたゲストは、スター・ウォーズの世界にたっぷりと浸ることができる。

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