マンション市況2極化が招く業界再編の足音

2014年は中小デベロッパーに試練の年?

野村不動産などが手掛ける「富久クロス」(新宿区)。売れ行きは好調だ(撮影:尾形文繁)

2013年は活況を呈したマンション市況だが、2014年は業界全体が“地殻変動”のとば口に立たされるかもしれない。

不動産経済研究所(不経研)のまとめによると、2013年の首都圏マンション発売戸数は前年比23.8%増の5万6476戸だった。これは、直近ではリーマンショック前の2007年(6万1021戸)に次ぐ水準。契約率も79.5%と、好不調の目安である7割を大きく上回った(前年は76.3%)。

アベノミクス効果による急激な株高を背景に、富裕層の資産効果が高まり、消費者の購入意欲が向上した。

消費増税を見込んだ駆け込み需要の反動減が危惧されたが、住宅ローン減税の拡充や中低所得者への現金給付といった政府の負担軽減策が奏功し、年後半も需要が大きく落ちなかった。

不経研は2014年の供給数について、ほぼ横ばいの5万6000戸程度と堅調推移を見込む。

価格上昇で売れ行きが2極化

市況の底堅さの一方で、懸念されるのがマンション価格の高騰だ。2013年の平均価格は前年に比べて8.6%も上昇した。需要増という要因だけでなく、鋼材などの資材費高や建築現場の労務費上昇、キャピタルゲイン(値上がり益)を狙った海外マネーの流入によって都心部の高額物件の比率が高まったことなどが、マンションの平均価格を押し上げたもようだ。

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