全米が「M・ジャクソン告発映画」に驚愕するワケ 憧れのスターに「性的虐待」受けた男性の告白

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マイケルは、7歳の子どもに性交のシーンがしっかり映っているポルノ映画を見せたり、ベッドの上や、クローゼットの中で性的虐待を加えたり、一連の虐待を「愛の証」だと言って聞かせていたという。「君を愛している」「自分たちはずっと一緒にいるべく神に定められているのだ」と言い、セーフチャックには結婚指輪まで渡した。彼は2人に何度も「これは僕たちだけの秘密だから」「バレたら、僕たちはどちらも一生刑務所に行くことになる」と念を押すこともしている。それは子どもの心に強烈に刻まれた。

だが、秘密の情事は、ある時を境に減っていく。マイケルの興味の対象が、新たな男の子に移ったのだ(その1人は、今も彼による性的虐待を否定している俳優のマコーレー・カルキンだった)。自分に対してしてくれたことを、マイケルは今、別の男の子にしてあげている。その男の子が彼とどこかに消えるのを見て、その先で何が起こっているのか、経験者だけに、すぐに察しがついた。第1部は、そこで終了する。

激しい鬱に悩まされた2人

第1部だけを見ると、過激な内容の告白のせいでスキャンダラスな印象が残りがちだが、後半は、この問題の残酷さを複雑に深く切り込んでいく。第2部は、マイケルが13歳の少年に性的虐待を加えた疑いで民事訴訟された1993年からスタート。

この時、ロブソンとセーフチャックは、マイケルから久々に連絡を受け、自分を弁護する証言をしてほしいと頼まれる。言われたとおり、2人は、マイケルの寝室で何も起こらなかったと証言した。嘘をついた理由について、ロブソンは、「マイケルを助けたかった」と語っている。

だが、2003年、別の少年の件でマイケルが逮捕されたとき、20代になっていた2人は、彼の言うままにすることに疑問を感じ、証言を拒否した。その頃、ふたりは激しいうつに悩まされるようになっていたのである。それでも、原因を性的虐待に結び付けるには至っておらず、ロブソンは「あの秘密は墓まで持っていこう」とまで思っていた。

後に考えを変えたのは、ロブソンが親になったからだ。自分の息子が、自分がマイケルに出会った頃の年齢になるにつれ、あの年齢の子はこんなふうに考え、振る舞うのだとわかったことで、自分の体験を違う視点から見られたのである。

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