ドンキの「549円ボジョレー」が実現したワケ オリジナル製品の売り上げが伸びている

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国内最安値の「ロベール・サルー」。ペットボトル入りではあるが、1本1本デザインの異なる限定ラベルを使用するなど、こだわりが見られる(筆者撮影)

確かに、ボージョレー・ヌーボーとして価格が500円代というのは驚くような値段であり、かつ、ちょっとあやしくも感じる。どのようにして安くしているのだろうか。

「バイヤーが現地に足を運び、生産者と関係を構築していることから、安い価格が実現できています。そのほかにも輸送のコストを抑えたり、ペットボトル入りにすることなどで、全体コストを抑えています」(広報室)

特徴として商品説明では「力強いフレッシュでフルーティーな味わい」と説明されている。実際に飲んでみた。ボジョレーといえば、あっさりと軽い飲み口が特徴。熟成されることによる奥行きやまろやかさは当然ないものの、その分生の果実を搾ったジュースのような、フレッシュさと香りが楽しめるのが、季節ものならではのおいしさだ。その点では、最安値のワインはもう少し香りが欲しいというふうに感じた。好みによるが、和食や魚に合うかもしれない。

初心者からワイン通まで楽しめるラインナップ

同社では上記の最安値のもののほか、1480~2180円と、なじみのある値段のものも発売している。

(左)公式コンテストにおいて最高金賞を2年連続で受賞した「カーヴ デュ シャトー デ ロージュ キュヴェ ノン・フィルター」。フィルター濾過せず瓶詰め醸造し、ぶどう本来の味わいを引き出した/(右) 「ロベール・サルー」のロゼ。飲み終わると模様が浮かび上がる特殊ボトルを採用している(写真:ドン・キホーテ)

「初心者からワイン通まで、幅広く楽しんでいただけるように」との意図で、品ぞろえに工夫。たとえば、「ロベール・サルー ボジョレー・ロゼ・ヌーヴォー」(1480円)は、淡いピンク色で見た目も華やか。飲み終わった後に模様が浮かび上がる特殊ボトルを採用するなど、酒席の話題作りになる工夫を凝らした。なおボトルに関して言えば、549円のワインでも、バラの花弁の模様の組み合わせによって1本1本デザインを変えた「世界に1つだけ」の限定ラベルを採用している。

また、ボージョレー・ヌーボーの公式コンテストである「トロフィー・リヨン・ボジョレー・ヌーヴォー」において最高金賞を受賞しているワインも2種、発売されている。

さらに、フランスのワイン法ではボジョレーに含まれないものの、甘口のスパークリングもラインナップに加えて、パーティーシーズンに備えている。

次ページなかでも最安値の549円のボジョレーは人気
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