DVに耐えるフィリピン人母子の壮絶な貧困 ママ友が毎月コメ30キロと現金3万円で支援

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「工場はどこに行っても1時間1000円ないですね。約1年前に工場の仕事を夜勤から日中の仕事に変えました。夜勤のときは本当にカラダがきつかった。夜勤は夕方6時~翌日6時まで。それから子どもの面倒とか家事なので、本当に満足に眠る時間もなかった。ボロボロでグチャグチャでした」

前職の工場は24時間稼働して頻繁に夜勤があった。夜勤から家に帰るのは、朝7時。子どもたちの朝食とお弁当を作って学校に送り出し、家事をして眠ることができるのは昼2時近くなる。夕方5時に起きて、6時に出勤する。そんな生活を続けた。40歳を超えてからは疲労が蓄積して、カラダはつねに怠くなった。

夫は生活費さえ出そうとはしなかった

疲れで顔はニキビだらけになり、疲労で頻繁にめまいがして倒れそうになる。子どもの母親と一家の大黒柱を両立させて、倒れるかもしれないほど頑張っても、給与は手取り16万~18万円程度。貧困から抜ける術はない。家庭内別居状態の夫はボロボロになる妻を横目に見ても、育児は放棄しており、かたくなに生活費を出そうとしなかった。

2年前、夫がまたマイカさんに激しい暴力を振るった。中学2年生だった長男が父親に対して怒り、暴れて、壮絶な親子げんかになった。警察が駆けつける大騒動だ。そのとき、長女が友達の母親である村上さんに「実は今、うちが大変なんです」と伝えている。村上さんは娘の友達を通じて、日本で子どもを抱えて孤軍奮闘するマイカさんの事情、貧困に苦しむ家庭を初めて知るようになった。隣にいる村上さんが語る。

子どもの友達の家庭を支援する村上さん(編集部撮影)

「マイカさんと子どもたちを支援するキッカケは、その事件が起こって児童相談所行ってしまって、すごく心配してから。うちの娘と仲良しだから、その長女ちゃんは家の事情をちょこちょこ話してくれていた。だからうちに来たときにおコメ5キロとか『これちょっと余分にあるから持っていって』とか、『お菓子もあるから、いっぱいあるから持っていってくれる?』とか。そうしつつ、お父さんと離れて別居するようになって、本当に大変そうだった。私でできることを支援することにしたんです」

2年前に事情を知って以来、食べ物を分けることから始まって、数カ月前から毎月3万円の経済的援助もしている。

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