家族への不満を飲みこむ、日本人が失うもの 影で文句を言いあう夫婦で本当にいいの?

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ちなみに、この連載をいつも読んでいただいている方はご存じの通り、私もファニーさんと同じく「伝える派」です。あと、「夫にも伝えてほしい派」でもあります。

とはいえ、私はその伝え方にはずっと四苦八苦していて、成功したり失敗したり反省したりの日々ではあります。でも、それを繰り返すことで、産後すぐよりは少しづつ夫婦関係、夫婦バランスはよくなってきました。だから、私は伝えることは大事だし、とても大切なことだと思っています。

とはいえ、どんな夫婦でも、伝えればうまくいくわけではありません。例外はあります。たとえば、DVやモラハラを受けているとか、まったく話を聞いてくれる余地もなく発言する権利もないとか、そういう場合には「伝える」でも「陰で文句を言う」でもなく、まずは「逃げる」を優先するほうがいいと思っています。

ファニーさんになったつもりで!

それにしても、ファニーさん、いろんな意味で強かった! 彼女の求める理想の家庭は相手が馬場さんだからこそ成立している気もするのですが(笑)、とはいえ、不平等な状況にいるけど「伝える」勇気がなくて……という人は、自分がファニーさんになったつもりで交渉するといいのかもしれません。

というわけで、今回のまとめ。

家族が自分の気持ちに気づいてくれないことにつかれた。

言わなければ気づくわけはない。伝えてみよう。

さて、みなさんは、家族への要望を伝えるほうですか? そして伝えるという人は、伝え方にどんな工夫をしていますか? もしよかったらコメント欄で教えてください。

ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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