笑い止まらぬKDDI好決算の先行き あまりの上機嫌にサプライズ発言まで飛び出した!

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好業績に田中社長(中央)の口も思わず軽くなった!?(撮影:尾形文繁、写真は10月2日の発表会)

通信大手のKDDIは10月28日、都内で会見を開き、2013年度上半期(4~9月期)決算を発表した。売上高は前年同期比18.0%増の2兆0537億円、営業利益も同50%増の3476億円で、いずれも大幅な伸びを示した。特に売上高は、上半期では初の2兆円超えとなった。

上半期は主力事業が軒並み好調だった。従来型の携帯電話からスマートフォンへの買い替えが進んだことや、より高単価なLTE契約の増加によって、モバイルの通信料収入は前年同期より443億円増加。スマホとのセット割引「スマートバリュー」を軸に契約数が伸び、固定回線の通信料収入も188億円増えた。さらに、今年4月から連結子会社化したケーブルテレビ大手、ジュピターテレコム(以下、J:COM)の売上高1740億円も上乗せされた。

損益面では、スマホの拡販に伴って端末の調達費用や販売手数料など営業費用は増加したが、増収効果で軽くのみ込んだ。これに加えて、J:COMの営業利益347億円も貢献した格好だ。

ドコモのiPhone参入にも動じず

上半期の好決算を受けて通期業績の上方修正も期待されたが、KDDIは期初予想を据え置いた。「まだ年末商戦も控えている。iPhoneの在庫が潤沢になれば、(競合他社との)競争も厳しくなる可能性がある。状況を見極めなければならない」(田中孝司社長)との判断からだ。

とはいえ、下半期の好調維持にも抜かりはない。プラチナバンドである800メガヘルツ帯を活用したLTEのアピールに加え、アンドロイド端末の販売促進、前述のスマートバリュー、月額390円でさまざまなコンテンツが使えるauスマートパスにおけるO2O(ユーザーをオンラインからオフラインの実店舗に誘導するプロモーション)ビジネスの本格化など……。矢継ぎ早にサービス面の拡充策を打ち出す方針だ。

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