熟年パパが陥りやすい「教育の盲点」とは? 学歴社会に揉まれ、就職でも苦労した結果…
人生経験もおカネもあるが…
子どもの習い事の最新事情や受験戦争、子育て中のパパたちの葛藤などを見つめてきたおおたさんは、「熟年パパたちの子育ては、どちらかというとメリットが大きいのでは」と話します。
「私の場合は28歳で第1子が生まれましたが、人生経験も浅く、自分のことで手一杯な時期でした。親になる全体像も見えず、現実味も当事者意識も薄かったように思います。逆に、マネジメントをはじめ、さまざまな仕事や人生の経験を積んだのちに子を授かれば、最初から親として高い視座を持つことができるでしょうし、精神面に加え、収入面にも余裕がある。子どものわがままや自己主張も、成長の証として、達観して見つめることができるはずです。そうした意味合いでは、マイナスは体力面のみだと感じますね」
感情のコントロールができるようになり、若い頃のように「遊びたい欲求」もなくなる時期。熟年パパ本人が落ち着いているため、落ち着きある子どもに育てることができるそうです。
「ただし、経済的にも余裕があることで、必要以上に甘やかし、おカネをかけ過ぎる点には注意が必要ですね。子どもの習い事にかける費用は、近年の平均値では減少していますが、おカネがある人たちにそれは当てはまりません。彼らの問題は、教育の選択肢がたくさんあることで、逆に、選び取ることへの真剣さが薄れていること。いろいろな機会を与えているように見えても、子どもの将来を考える機会を先延ばしにしているだけなのです。受容量を超えた教育を与えれば、子どもを追い詰める教育虐待にもつながりかねない。あれもこれもではなく、『子どものために必要なこと』をしっかり考え、選ぶことが大事です」
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