居酒屋のお通し「キャベツ1皿」3000円の疑問 6人合計の「お通し代」、お店に説明義務は?

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――今回のお店の場合、説明がなかったようです。説明義務はないのでしょうか?

大半のお店は「お通し代」について、説明しないことが多いと思います。数百円程度の「お通し代」であれば、慣習(暗黙のルール)として説明されていないと考えられます。ただ、あまりにも高額の場合などは、「信義則」からお店が説明するべき義務がある、と考えることもできると思います。

(編集部注)信義則:相手の信頼に対して、誠実に応じないといけないという原則

あらかじめ「お通し代」について聞いてみよう

――「席料」や「サービス料」の説明はどうでしょうか?

いわゆるキャバクラなどは、「風俗営業法」や「ぼったくり防止条例」で、支払う可能性のある料金については見やすく表示する義務があるとされています。しかし、それ以外の居酒屋などは、法律で明文の規定はされていません。

ただ、先ほどのように、あまりに高額である場合には、説明する義務があると考えることもできます。なお、実際に私が行ったことがあるお店では「当店はお通しに自信があり、値段が高いお通しを提供しています」と説明されたことがあります。

――ぼったくりとまでいえない場合は、泣き寝入りすることが多いと思います。どう立ち回ればいいでしょうか?

入店時にあらかじめ、お通しがあるかどうかや、その値段について聞いてみましょう。今はインターネットを検索すれば、どんなお店かもわかるので、怪しいお店に行く前に調べて、自己防衛をするのも大切だと思います。またそういったお店は、いずれ淘汰されてなくなっていくと思います。

古川 穣史(ふるかわ・じょうじ)弁護士
夜11時に電話で相談してきた依頼者を助けるために歌舞伎町に赴いて以来、ぼったくりの案件を数多く手掛ける。東京都を中心にDV、ストーカーや刑事事件の被害者側などの案件を積極的に行う。会計事務所の法律顧問として一般民事事件、企業法務なども扱っている。
事務所名:八木良和法律事務所

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