野党の「茂木大臣・線香疑惑」追及が甘いワケ 何を追及してもブーメランが突き刺さる

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1月31日の衆議院予算委員会で麻生太郎財務相(左)と言葉を交わす茂木敏充経済再生担当相(写真:つのだよしお/アフロ)

繰り返されてきた「政治とカネ」問題が、熱くなりつつある。週刊誌『週刊新潮』は1月25日発売号で茂木敏充経済再生担当相が選挙区内において秘書を通じて有権者に線香を配布していた疑いを報じた。

2月6日の会見での希望の党・玉木雄一郎代表

「葬式」をめぐる、政治家の疑惑は、野党幹部にも及んでいる。2月2日には夕刊フジが、希望の党の玉木雄一郎代表の「民主党香川県第2区総支部」が2010年から2012年までに110件の慶弔費、総額59万5000円を支出していたことを報じた。

また産経新聞も2月6日付で、立憲民主党の福山哲郎幹事長の「民主党京都府参議院選挙区第2総支部」と「フォーラム共生社会21」が2010年と2011年に手ぬぐい代として市内の業者に合計26万3665円を支出し、無所属の会の岡田克也代表の「岡田かつや後援会」が2010年から2013年まで15件15万円を香典として支出していたことを報じている。

選挙区内で何も買ってはいけない?

これについて福山氏は6日の会見で、支出の使途を「外国要人からのプレゼントの返礼や、外遊の際の手土産だった」と説明。また岡田氏も同日の会見で「選挙区外への葬儀における香典」と述べ、報道されたことについて遺憾の意を示した。

福山氏の支出が公職選挙法に抵触するのであれば、不自然な価格で物品を購入するようなケースは別として、選挙区内での買い物は一切できなくなってしまいかねない。また岡田氏の場合は選挙区外への支出なら、公職選挙法に抵触しないことは明らかだ。

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